□9月5日(金)
人々を生かすヨセフ
創世記47:13-26(25)
聖書本文
47:13 飢饉が非常に激しかったので、全地で食物がなくなり、エジプトの地もカナンの地も飢饉によって衰え果てた。
47:14 ヨセフは、エジプトの地とカナンの地にあった銀をすべて集めた。それは人々が穀物に対して払ったものである。ヨセフはその銀をファラオの家に納めた。
47:15 エジプトの地とカナンの地に銀が尽きたとき、エジプト人はみなヨセフのところに来て言った。「私たちに食物を下さい。銀が尽きたからといって、どうして私たちがあなた様の前で死んでよいでしょうか。」
47:16 ヨセフは言った。「おまえたちの家畜を差し出しなさい。銀が尽きたのなら、家畜と引き替えに与えよう。」
47:17 人々がヨセフのところに家畜を引いて来たので、ヨセフは、馬、羊の群れ、牛の群れ、ろばと引き替えに、彼らに食物を与えた。こうして彼はその年、すべての家畜と引き替えに、彼らに食物を分け与えた。
47:18 やがてその年も終わり、次の年にも人々はヨセフのところに来て言った。「私たちはあなた様に何も隠しません。銀も尽き、家畜の群れもあなた様のものになったので、自分のからだと土地のほかには、あなた様の前に何も残っておりません。
47:19 どうして私たちが、土地と一緒にあなた様の前で死んでよいでしょうか。食物と引き替えに、私たちと私たちの土地を買い取ってください。私たちは土地と一緒にファラオの奴隷となります。どうか種を下さい。そうすれば私たちは生き延び、死なずにすみます。土地も荒れないでしょう。」
47:20 それでヨセフは、エジプトのすべての土地をファラオのために買い取った。エジプト人に飢饉が厳しかったので、人々がみな、自分の畑地を売ったからである。こうしてその土地は、ファラオのものとなった。
47:21 また民については、エジプトの領土の端から端に至るどこででも、彼らを町々に移動させた。
47:22 しかし、祭司たちの土地だけは買い取らなかった。祭司たちにはファラオからの給与があり、ファラオが与える給与によって生活していたからである。そのため、自分たちの土地を売らなかった。
47:23 ヨセフは民に言った。「見よ。私は今、おまえたちとおまえたちの土地を買い取って、ファラオのものとした。さあ、ここに、おまえたちのための種がある。これをその土地に蒔きなさい。
47:24 収穫の時になったら、その五分の一はファラオに納め、五分の四は自分のものとしなさい。畑の種にするため、自分の食糧にするため、家の者のため、また扶養すべき者たちの食糧のために、そうしなさい。」
47:25 すると彼らは言った。「あなた様は私たちを生かしてくださいました。私たちは、あなた様のご好意を受けて、ファラオの奴隷となりましょう。」
47:26 ヨセフは、エジプトの土地について、五分の一はファラオのものとしなければならないという、一つの掟を定めた。それは今日にまで及んでいる。ただし、祭司の土地だけはファラオのものとならなかった。
聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会 許諾番号 4-1009-2
日毎の糧
飢饉が非常に激しかったので、全地で食物がなくなり、エジプトの地もカナンの地も飢饉によって衰え果てました。ヨセフの智恵ある対策がなかったなら、多くの人が飢え死にするしかない状況でした。しかし、ヨセフは豊作の七年間に食物を集めておいたので、世の人々を生かすことができました。また、エジプトの地とカナンの地にある銀と家畜と土地をファラオの所有にする引き替えに、穀物を配給しました。その後、民に土地を耕すようにさせ、種も供給しました。収穫の時になったら、その五分の一はファラオに納め、五分の四は自分のものにするように配慮しました。民はヨセフが定めた掟のおかげで飢饉にあっても生き延びることが出来ました。そして彼らは、ヨセフの「好意」(25)、つまり「民を思いやる心」に感謝して、ファラオの奴隷となりました。
ヨセフは忠実で賢い管理人でした。飢饉のせいで死活問題に陥ってしまったエジプトの民を、愛と知恵を持って救い出しました。ヨセフが家畜や土地を穀物と交換させたのは、先を見越した政策的な配慮からでした。家畜を食べてしまうならば、飢饉が終わった後の農耕生活に支障が出てしまいます。そうならないように、ヨセフは人々の将来を考えながら、大胆な取引をしながら彼らを導きました。ヨセフは良い牧者のマインドと知恵を持ってエジプトの民の心を得ました。私たちも、兄弟姉妹たちの生活問題に寄り添いながら、賢く導き、神さまのために得ていけるように祈ります。
祈り:天のお父様、私もあなたからの知恵と愛を日々頂きながら、与えられている役割を忠実に担っていけますように。何より、思いやる心をもって人々に寄り添い、賢く導く良い牧者であるように助けてください。
一言:愛と賢さで
【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。
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