□10月11日(土)
パウロとバルナバの議論
使徒の働き15:22-41(39)
聖書本文
15:22 そこで、使徒たちと長老たちは、全教会とともに、自分たちの中から人を選んで、パウロとバルナバと一緒にアンティオキアに送ることに決めた。選ばれたのはバルサバと呼ばれるユダとシラスで、兄弟たちの間で指導的な人であった。
15:23 彼らはこの人たちに託して、こう書き送った。「兄弟である使徒たちと長老たちは、アンティオキア、シリア、キリキアにいる異邦人の兄弟たちに、あいさつを送ります。
15:24 私たちは何も指示していないのに、私たちの中のある者たちが出て行って、いろいろなことを言ってあなたがたを混乱させ、あなたがたの心を動揺させたと聞きました。
15:25 そこで私たちは人を選び、私たちの愛するバルナバとパウロと一緒に、あなたがたのところに送ることを、全会一致で決めました。
15:26 私たちの主イエス・キリストの名のために、いのちを献げている、バルナバとパウロと一緒にです。
15:27 こういうわけで、私たちはユダとシラスを遣わします。彼らは口頭で同じことを伝えるでしょう。
15:28 聖霊と私たちは、次の必要なことのほかには、あなたがたに、それ以上のどんな重荷も負わせないことを決めました。
15:29 すなわち、偶像に供えたものと、血と、絞め殺したものと、淫らな行いを避けることです。これらを避けていれば、それで結構です。祝福を祈ります。」
15:30 さて、一行は送り出されてアンティオキアに下り、教会の会衆を集めて手紙を手渡した。
15:31 人々はそれを読んで、その励ましのことばに喜んだ。
15:32 ユダもシラスも預言者であったので、多くのことばをもって兄弟たちを励まし、力づけた。
15:33 二人は、しばらく滞在した後、兄弟たちの平安のあいさつに送られて、自分たちを遣わした人々のところに帰って行った。
15:35 パウロとバルナバはアンティオキアにとどまって、ほかの多くの人々とともに、主のことばを教え、福音を宣べ伝えた。
15:36 それから数日後、パウロはバルナバに言った。「さあ、先に主のことばを宣べ伝えたすべての町で、兄弟たちがどうしているか、また行って見て来ようではありませんか。」
15:37 バルナバは、マルコと呼ばれるヨハネを一緒に連れて行くつもりであった。
15:38 しかしパウロは、パンフィリアで一行から離れて働きに同行しなかった者は、連れて行かないほうがよいと考えた。
15:39 こうして激しい議論になり、その結果、互いに別行動をとることになった。バルナバはマルコを連れて、船でキプロスに渡って行き、
15:40 パウロはシラスを選び、兄弟たちから主の恵みにゆだねられて出発した。
15:41 そしてシリアおよびキリキアを通り、諸教会を力づけた。
聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会 許諾番号 4-1009-2
日毎の糧
エルサレム教会が、ギリシアの異邦人信者たちに律法のくびきを負わせないと決めたことで、アンティオキア教会は喜び、ますます伝道に力を入れました。パウロとバルナバは、以前伝道した町々に行って、兄弟たちに仕えようとしました(36)。バルナバはマルコを連れて行こうとしましたが、パウロは反対しました。マルコは一次伝道旅行の時にパンフィリアで離れて以降、同行しませんでした。そのマルコが霊的に回復し、アンティオキアに戻って来て、再び伝道旅行について行こうとしたところでした。
もし、またマルコが途中で再び離脱してしまうのなら、その影響は大きいため、パウロは反対しました。パウロは宣教の面に重きを置きました。一方、慰めの人であったバルナバは、譲りませんでした。バルナバはマルコにもう一度機会を与え、次は使命を全うできるように助けました。バルナバは伝道だけでなく、マルコを育てる面にも重きを置きました。バルナバとパウロ、どちらが正しく、どちらが間違っているかということではありません。結局、二人の意見は一致せず、バルナバはマルコを連れてキプロスに行きました。彼は後に、アレクサンドリアに行ってキプロスに戻り、殉教したと伝えられています。パウロのような業績ではなかったかもしれません。しかし、マルコは前回の失敗を克服し、のちにはパウロがローマ宣教をする時の同労者になりました(コロ4:10)。また、パウロが最後の時に呼び寄せた人でもありました(Ⅱテモ4:11)。福音の伝え方で意見が食い違うことはあります。言い争うこともあります。しかし、主はすべてを益とされます。二人が別れたことでバルナバはマルコを回復させ、パウロは宣教を大きくしました。神様は一人ひとりの個性と賜物を最大限に用いられます。
祈り:神様は一人ひとりをご計画によって導いておられる方だと学びます。私にある神様のご計画を示してくださり、従うように祈ります。
一言:もっと良くしてくださる
【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。
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